電気化学的再アルカリ化工法
再アルカリ化工法は、中性化したコンクリート構造物に対して、アルカリ溶液を電気浸透の原理により鉄筋周辺まで浸透させて、鋼材の腐食進行を抑制し、再生化する補修工法です。
コンクリート表面に鉄網と電解質保持材(アルカリ溶液保持材)からなる仮設陽極を設置し、コンクリート内部の鋼材を陰極として、電極間に1A/㎡程度の電流を約2週間通電します。
所定期間通電後はこれら仮設設備をすべて撤去します。
再アルカリ工法
中性化対策
コンクリート標準示方書 維持管理編(土木学会)
建造物の外観上のグレード | 標準的な工法 |
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Ⅰ-1(潜伏期) | (予防的に)表面処理 |
Ⅰ-2(進展期) | 表面処理、再アルカリ化 |
Ⅱ-1(加速期前記) | 表面処理、電気防食、再アルカリ化 |
Ⅱ-2(加速期後期) | 表面処理、断面修復、電気防食 |
Ⅲ(劣化期) | 鋼板、FRP接着、外ケーブル、巻立て、増厚 |
再アルカリ化施工例
電極設置状況 |
ファイバー吹付け状況 |
通電状況(14日間) |
電流管理状況 |
再アルカリ化処理前 中性化深さ47mm |
再アルカリ化処理後 中性化深さ0mm |
※電気化学的再アルカリ化工法は電気化学工業(株)が持つ特許工法です。